「な、なぜ...?」

「んーまぁ、親の事情で...だな。」

「そうだったの。」

「あぁ。」

海人は頷いた。
それにしてもびっくりした。また海人と一緒なのか。嬉しいようなどうでもいいような...。

「てか、愛唯1人なのか?部活?」

「うん。部室に1人いるよ。」

「そういばさ、思ったんだけどよ。ここの軽音部って部員二人だけなのか?」

言葉に詰まる私。お構い無しに海人は続ける。

「LIVEのときも二人だけだったろ?」

私は、明音と彩音が部活を抜け出したこと...。練習が厳しかったこと...。
全てを話した。

「なるほどな。」

そう言って机に座った。しばらく沈黙が続いたがそれをさえぎるように私は海人に聞いた。

「そういや、部活何にはいるの?」

「んー。それはお楽しみに。」

そして意地悪そうに笑った。