「 慎吾と目が合った途端、殺されそうって思っちゃって。まさか家まで来ると思ってなかったから。ほんとストーカーみたい…… 」



ストーカー



この単語を聞くと思い出すのはあの日の出来事。


怖くて辛くて悔しい、あの日を。


「 …あっ、ごめん綺帆。言わない約束だったのに… 」


あの出来事から常に気を使ってそばで支えてくれた翠。


「 もう大丈夫だよ。ありがとう。それより先輩のことだけど、また絶対家まで来るはずだから危ないと思う。だから、しばらくはこの家で暮らして一緒に学校も行こう? 」


翠の親も地方へ行くことが多く、留守にすることが多い。


きっとその方が安全でもあり、安心だ。