「 お母さんに似てよかったぁ…!俺に似なくてよかったよぉ… 」


「 …えっ、そこ!? 」


「 病院に行ってマリエに会った時、やっと綺帆が娘なんだって実感して…… 」


おじさんっ……


「 俺に似なくてよかった…。マリエに似て、こんな美人に生まれてきてくれて、ありがとう…綺帆 」


「 ……ひ…っ…、…お父さん…!! 」


お父さんに向かって勢いよく抱きつく。


やっと言えた…、お父さんって…


「 あたしの卒業式来てくれる?もちろんお父さんとして… 」


「 俺なんかが行っていい、のか…? 」


「 当たり前じゃん!絶対に来てねっ!!娘の最後の晴れ姿だよ?見てほしい… 」


涙を流しながらも笑って大きく頷くお父さん。


互いに小指を結んで約束を交わした。