気がつけば写真を握りしめたまま、 あたしは走っていた。 遠いとかそんなのは関係ない。 ただ無性に走って、走って、走って 前だけを見て走り続けた。 そして着いた場所はただ1つ。 「 あれ、綺帆じゃないかー!そんな髪ボサボサで息切れして、どうした? 」 何も知らないおじさんは、いつものように笑顔で話しかける。 そんなおじさんを前にして、出そうになる涙を必死に堪えて聞いたんだ。 「 おじさん、今、幸せ? 」 「 なに、急にどうした? 」 「 答えてっ。今おじさんは幸せなの?」