「 千紘は寒くない? 」
「 ……寒い。くっついて 」
腕を伸ばして、目の前に差し出す。
本当に寒そうな千紘の腕をにしがみつくように、べったりとくっついた。
「 ん、これでいい。で、何があった?」
「 うん…、実はさっき麗奈さんと会ってたんだ… 」
ゲームセンターで遊んだこと、
一緒に食事したこと、
お互い言い合いになったこと、
麗奈さんをおいて飛び出してきたこと、
全てを話した。
「 あたし、ひどいこと言っちゃった…」
「 いや、あれくらいストレートに言わないとあいつはわからないよ。俺は綺帆の気持ち聞けて嬉しいけどな 」


