男女の言い合いが聞こえてくる中、
そーっと千紘の元へ近づいた。
女の人の声……昨日の人…?
「 千紘…? 」
不安だけど、気になる…
あたしは迷わず声をかけた。
その時、ドアの外に立っている女の人が
見えた。
「 綺帆っ…、悪い、ちょっと待ってろ。
お前は早く帰れ 」
ドアを閉めようとする千紘に対して動じることなく、ドアを無理やり開けると女の人の視線はあたしに向けられた。
「 あなた誰?制服着てるってことは、
高校生なの? 」
そういえば学校帰りだったんだ…!
慌てて隠そうとしても、もう遅かった。


