恋してセンセイ。





只今、車の中。


あの後千紘に抱きかかえられたまま自分の車の後部座席に乗せられ、シートに置いてあったブランケットを乱れた制服の上から無言でかけてくれた。


隣に座っている翠を見ると、申し訳なさそうにどうやって声をかけたらいいのか、目には涙を浮かべていた。


「 …翠のせいじゃないよ。来てくれて、ありがとう 」


「 きほ…ぉ…ごめんね……うぅっ… 」


翠の背中をさすってあげていると、無言だった千紘が口を開く。


「 そんな格好で家に帰れないだろ、俺ん家寄るからそこで着替えろ 」


千紘の家____


急に変な感情とドキドキで胸がいっぱいになり、緊張が増す。