Rain Days

これがいつものスタイル。

孝則の運転は荒いので、誰も乗りたがらない。

懐かしいバイクの風を全身に浴び、やっぱりバイクが好きだと実感する。

免許のないあたしは、自分でバイクに乗ることは出来ない。

お母さんと雪乃のママが手を組んで、バイクの免許を取ることを許してくれないから、雪乃もバイクの免許がない。

だから、あたしと雪乃は後ろ組なのだ。

そして向かった先は、学校だった。

適当にバイクを停め、校内へと向かう。


「夏休みだからって、勝手に学校に入っていいの?」

「別に良いだろ。俺ら、ここの生徒だし」


卓麻たちは生徒だけど、あたしは違う。

でも数ヶ月前までは、あたしもここの生徒だったので、大体の先生は知っている。

ま、何とかなるか。


「久しぶりに、バイクのケツに人乗せた」

「健のバイクの後ろは、あたしのだもんね」

「俺に女出来たら、どうすんだよ」

「う~ん、困るね」


あたしの言葉に、健は苦笑いをした。