Rain Days

「会わない方が良かったのかな?あおのこと、待ってない方が良かった?」


その答えは、未来に行かなきゃわからないこと。

だけど、誰かに否定してほしい。


「あたしじゃ、わかんない。適当なこと言えないもん」


そう言い、雪乃はあたしのことを抱き締めてくれる。


「でも、あおいはもっと自分の気持ちに素直になって良いと思うよ。ごめんね、こんなことしか言ってあげられなくて」


あたしは雪乃の腕の中で、首を横に振る。

雪乃が謝ることなんて、何1つない。


「ありがと」

「ばーか」


震える声で、強がる雪乃に愛しさが募る。


「なんで、雪乃が泣くのよ」

「泣いてないし」


あたしの為に、涙を流してくれる人が居る。

それが、どんなにかけがえのないものか。

そんな雪乃に出会えたあたしは、幸せ者だ。