Rain Days

そしてテスト終え、安堵のため息をつく。

難しくもなければ、簡単でもなかった。

でも、赤点は免れただろう。

テストの日は、午前で終わる。

だから、今日と明日は早く帰れる。

それが嬉しくて仕方ない。

サッサッと帰ろう。

荷物を手に、あたしは席を立つ。

そんなあたしの前に、久しぶりの男が現れる。


「会いたかったよ〜、あおい」


そう笑顔で現れたのは、ヒデだ。

最後に見たヒデとは違う、いつものヒデだ。

それに、あたしは少し呆気にとられる。


「元気そうだね」

「俺はいつも元気だよ」


知ってる。

だけど此間のヒデの姿を見たから、今のヒデが偽りのヒデなんじゃないかって疑ってしまう。