Rain Days

「あおいは不器用過ぎるほど、真っ直ぐ過ぎる。だから他人の痛みにも敏感で、余計な傷まで背負う」

「そんなこと・・・」

「あるよ。あおいと言う人間は、そういう奴だ」


卓麻は、あたしよりあたしを知っている。

たぶん、他の3人も。


「白狼会が動くなら、俺らも手を貸す。あおいは、俺らの仲間だ。だけど、前とは違って距離がある。だから見えないところで泣かれたら、気付いてすらやれない。だから、あんま独りで抱え込むなよ」


卓麻は心配そうに微笑み、ポンポンッと頭を撫でた。


「泣かないし」

「はいはい。でも、一応頭に入れとけ。1番の要注意は、竜也だ」


要注意、か。


「それと、もうすぐ夏休みだろ?」


そう言えば、もうそんな時期だ。