Rain Days

__ポンポンッ__


ヒデは、優しくあたしの頭を撫でる。


「独りで全てを抱えても、何も解決しない」


わかったようなこと、言わないでよ。

嘘つきで、強がりのあたしの些細な反抗。

ヒデの言葉を理解しているが、認めたくない。


「あおいちゃんは、俺の大事な子だからね」


冗談っぽく、イタズラな笑みを見せるヒデに少しだけ救われた気がした。


「ねぇ、あおいちゃん。またデートしようよ」


またって、なんだよ。


「1度も、デートなんてしたことありませんけど」


わざと、デートを強調して言う。


「え~、昨日したじゃん。冷たいねぇ」

「してません」


あれは、ヒデの我が儘に付き合ってあげただけの話だ。