Rain Days

「女なんだし、守る奴がいるなら守られてれば良いのに」


ヒデにとって、それはあたしに対する優しさなのだろう。

出会った時のような、親切心みたいなもの。

だけど、なんだろう。

あたしの中にある、正義感からなのか?

それとも、あの事件のことがあったからなのだろうか?

よくわからないが、ヒデの言葉をうまく聞き流すことができなかった。


「女とか、男とか関係ない」


大人とか、子供とか。


「自分の身は、自分で守らなきゃいけない」


被害者だろうが、加害者だろうが、そして当事者だろうが。

じゃなきゃ、本当に関係ない人間まで巻き込んでしまう。

それが大きければ大きい程、多くの人間が巻き込んでしまう。