Rain Days

転校手続きで一度、お母さんと一緒に来た学校。

家から、15分くらいの距離。

迷うところもない。

校門をくぐり、真っ直ぐ職員室へと向かった。


「三浦、こっちだ」


新しい担任が手を上げ、名を呼ぶ。


「こっちには慣れたか?」


机の上をまとめながら、問いかけられる。


「まぁ」

「そうか。1日も早く、学校生活にも慣れると良いな」


何が楽しいのか笑って言う担任に、内心ムッとしながらも軽く流した。


「少しヤンチャな奴らも多いから、気を付けろよ」


そう言って立ち上がった担任の後に、仕方なしに続く。

教室へと着き、一緒に中へ入る。

ヤンチャが多いと言っていたが、いたって普通の子ばかりだ。

言われるがまま、自己紹介をし、席に着いた。