Rain Days

ここは、このままUターンした方が良さそうだ。

そう思い、出ようとした時。


「タオル」


一緒に来た男に捕まった。


「誰かいるの?」


そう言い出て来た女の子に、自然とため息が零れた。

・・・やっぱり。


「あ!あおいちゃんだ」

「理沙、知り合い?」

「知って・・・」

「知らないかなぁ」


理沙の言葉を遮り、あたしは口を開いた。


「え、覚えてない?来ないだ、保健室で手当てしたじゃん」


覚えてるよ。

覚えてはいるが、知らないフリをしただけだ。

どうせ面倒なことになるのが、目に見えているから。