Rain Days

だから、あたしも尋ねた。


「どうして」

「ヒデは、あたしの安定剤だから」

「安定剤?」

「そう。あたしが不安定な時に、ヒデはどんなことがあってもあたしの元へ来る。来なきゃイケない」


なんだろう、この理沙の自信は。

そして、義務的にヒデにそうさせるモノは何?

理沙の口調だと、付き合っているわけでは無さそうだ。

言い方を変えると、そこに上下関係が発生している。


「だからヒデの1番は、あたしなの」


そう言いきる理沙は、どこか自信に満ち溢れていた。

それと同時に、理沙の心の闇が見えた気がした。

そして、ヒデが抱えている問題も。