Rain Days

「でも、あたしは聞きたいことがあるんだ」

「何」

「あの日、碧斗と何かあった?」


あの日と言うのは、偶然理沙に会って、碧斗と残された日のことだろう。


「なんで」

「あの後、倉庫に来た碧斗がいつもと違った気がしたから」

「別に、何もなかったと思うけど」


あの日はただ、話をしただけ。

特に、何かがあったわけじゃない。


「そっか。ただの、あたしのヤキモチかな?」


ヤキモチ?


「好きなの?碧斗のこと」


理沙の様子を見て、ふと思ったことを口にしたつもりだった。


「そ、そんなこと」


なのに突然慌て出す理沙の様子に、肯定だとわかってしまう。