Rain Days

「とりあえず、中に入って」


そう言い、あおはまた中へと戻った。

少し悩んだが、言われるがまま中へと足を踏み入れた。

必要最小限のモノしかない、殺風景な部屋。

全く、生活感が感じられない。


「座れば」


テーブルの脇に腰を掛けるあおと向き合うように、あたしも腰を下ろした。


「どこまで知ってる」

「何を」


あおの言葉が理解できず、尋ねた。


「ヒデから聞いたのか」

「だから、何を」


中々、会話が噛み合わない。