Rain Days

こんなことをしても、きっとヒデの気休めにしかならない。

あたしは、ヒデが抱えてるモノを知らない。

知らないから、慰めてあげることもできない。

手を伸ばしてくれたら、どんなにいいだろう。

そしたら、その手を引き上げる方法を一緒に考えてあげられるのに。

だけど、今のヒデはしてくれないだろう。

一瞬の気休めの為に、ヒデはあたしに寄り添っているのだから。

だから、あたしもそれに答えるだけ。


「ヒデ。あたしはヒデの味方だから」


それだけは忘れないで。

いつでもヒデが求めるなら、受け止めてあげる。


「俺、超だっせぇ」

「元々、カッコよくないよ」

「あおいって、意外と酷いよな」


フッと、ヒデは小さな笑みを零した。