「柚ちゃん?」
「はい?」
「そんな緊張しないでよ。こっちがしちゃうじゃん♪それに敬語とかいらないし~」
「あっ、はい」
「あ~また使ったあ!」
「プッ」
「えぇ?何でそこで笑うのさぁ~」
何だか一気に緊張が解けちゃった。
大人っぽい外見にちょっと軽くて子供っぽい性格。そして時折見せる真面目な表情。
まだ話してから日が浅いのに、あたしこの人に惹かれてるような気がする。
「柚ちゃんは何歳なの?」
「18歳です。高校3年生」
「へぇ~、じゃあ受験だ」
「まぁ……」
受験かあ~。あたしが今一番聞きたくない単語かも……。
「てか俺と5歳も離れてるんだね。俺オジさんじゃーん」
「そんなことない!」
ぎゃっ!
何大声だしてんのよ、柚!
しかも否定しちゃったし。意識してんのバレバレじゃん(汗)
「ふ~ん、そっか!ありがとう」
ドキン
だからこの笑顔が駄目なのよ。
何もかも見透かしたように見る目に見つめられて微笑まれると、心臓が脈をうってしまう……。

