「柚!」 ビクッ 突然大声で呼ばれたあたしの名前。 「明美……」 一瞬…慎治さんだと思ってしまった。 あたしって本当、 救いようのない馬鹿だよね……。 「柚!あたしあれから心配で心配で……。電話したんだけど柚…電源切ってるし」 あっ……。 あたしずっと切ったままだった。 すっかり忘れてたよ……。 「ごめん、明美…」 「柚?あんた、またあれから何かあったでしょう?」 ビクン 「どっ…どうして?」 「馬鹿!何年友達やってると思ってんのよ!」