商店街に入ってみると、以外と人は少なかった。
匂いを辿っていくと、行き着いたのは、ピンクのかわいらしい建物。
「何のお店なんだろ…?」
そろ~っとお店のドアを開けるとカランとベルの音がした。
お店の中は外と一緒のピンクでまとめられていて、すっごくガーリー。
けどどこか大人っぽく、オシャレですごくいい雰囲気のお店だった。
看板を見ると、どうやらドーナツ専門店らしい。
ふわふわした生地のドーナツに、キラキラしたシュガーがふんだんにまぶしてあるシュガードーナツ。
とろ~りしたチョコにカラフルなトッピングのチョコドーナツ。
その他にも蜂蜜たっぷりのハニードーナツや、チュロスなどおいしそうなドーナツがたーーくさんっ!
これはもう全種類制覇するしか…!
完全にドーナツに見惚れていたあたしは、いつのまにかショーケースに張り付いていた。
「お客様。
お決まりになりましたでしょうか?」
店員さんの声が頭上から落ちてくる。
やばい。あまりにも長い間ドーナツに見入っていたから迷惑だったかな、、
「あ、すみません!
あまりにも美味しそうで…笑」
そう言って見上げると、
そこには尋常じゃないくらいのイケメンが。
金髪でサラサラの髪。
切れ長の目。
綺麗な薄い唇。
整いすぎてるその顔に、あたしは固まってしまった。
