好きだと素直に言えるなら

青春・友情

井上桃華/著
好きだと素直に言えるなら
作品番号
1337477
最終更新
2016/06/16
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
未完結
PV数
0
いいね数
0
校庭は、いつも乾いている。
中学一年になったばかりの子たちが、きちっとした服装で、
少しおびえたような目で私たちをみている。
二年前の自分を見ているよう。
静かに深呼吸をした。
風はまだ、吹いていた。

「新入生のみなさん、ご入学、おめでとうございます!」
新入生は、可愛らしい目で私を見つめた。
長い私の会長挨拶がおわり、すぐさま校歌斉唱をした。
三年生として、楽しむべきところではないが、私たちは楽しかった。

「柊愛ー!帰るぞー!」
中3になった私(柊愛)には、彼氏がいる。
名前は健太。
サッカーをしていて、勉強はそこそこ。
放課後になると、健太との争いが始まる。
「柊愛ーー!?」
「どーこでしょ!」
「掃除用具の中!」
「え、ちゃうしー。」
「えーー。」
「上見てみ」
「………」
お前、あほやろ。っていう顔で私を見つめる。
「はいきたー!うちの勝ちや!ナタデココなー。」
そしてやっと、2人は帰るのだ。

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