「幼馴染」。

 6限の授業中、うつらうつらしていたあたしを目覚めさせたのは、後ろの席の子だった。
 背中をつつかれて振り返ると、折りたたんだルーズリーフが差し出されていた。
 実咲からの手紙。
 ……ゆっくり、開いてみた。

 ――今日は、一人で帰りたいから、先に行くね。
  ごめん。