「わっ!え!?」
黙って服を脱がそうとしている、目の前の男子は…私のよく知る真祐(まひろ)。
「な、なにしてんの!?ねぇってば!!!」
必死に抵抗してるつもりなのに、男子の力は強い。私の力じゃ…
「離してよっ…!」
そう言った瞬間ピタッと動きを止めて、口を開いた。
「お前…俺に隠してることあんだろ?」
「は…?な、ないよ、そんなこと…」
「お前の幼馴染の!日向と!」
日向?私の幼馴染の…日向。ムスッとした顔で次々に出てくる質問に一個一個答えていった。
「ひ、日向と何をしたっていうの?」
「お前と日向が付き合ってんのか?って聞きてぇの。」
「え?誰から…」
「周りから聞くんだよ。日向とお前は付き合っているって…」
私の幼馴染…『元』幼馴染の日向。小中学生時代に両思いでキス…とか、耳なめられたり…とか。私もよくわからなくてされていたこと。恋とか愛とかわかんなくて、
自分の運命の人探しまくってた時に、いつもそばに居た日向がそうなのかもなぁ…
とか思い始めたのがきっかけだった。
「わ、私と日向は付き合ってない!!」
「じゃあ、小中学生時代の話は!?」
「そ、それは…だって、わかんなかったもん…」
「何が?」
日向って、優しくて笑った姿がまぶしくて。いつも見てきた日向は、変わらなかった。けど、真祐にあって、日向以上にかっこいいって思える人ができた。
「真祐が初めてだよっ!何もかも!キスは日向だけどっ!好きなのは…ま、真祐だもん!」
言った瞬間顔を赤くした真祐、あんなに強気だったのに…。
私の彼氏、渡辺 真祐
私、如月 優
幼馴染の 木本 日向
親友   橘  果林
私たちは、ごちゃごちゃの関係になっていくことを知らなかった…