ピピピピピピピピッ


耳元でうるさく鳴り響く目覚まし時計を止め、重たい瞼をゆっくりあける。



「………はぁ」



さっきのは、夢?




朝から胸糞悪い夢を見てしまったなと思いながらも高校にいく身仕度を済ませ、朝食をとるためにリビングへ向かう。




ドアを開けるといつものようにあの人がニコニコしながら話しかけてきた。




「おお、華。お早う!朝御飯出来てるから食べなさい。それと、今日も弁当を作ったから持ってい………」




「チッ。いらないから。いつも言ってるよね?本当うぜぇよ」



私がそう言うと、あの人は少し落ち込みながら部屋を出ていった。





何故、いつも懲りないのだろうか。
毎日毎日私にニコニコと笑顔をむけて、終いには弁当まで作っていやがる。


私は……あいつを父親だなんて思ったこと、あの日から一度もない。



嫌いだ。