ハ ナ コ ト バ




「……ねがい。お願いだから、辞めるなんて言わないで……。私が大好きな剣道を大嫌いだなんて言わないで。幸太郎だけは絶対に言わないで……」




ぐっと堪えていた涙がポロポロと零れていく。



拭いても拭いても零れてくる涙。




「ごめん……」



今幸太郎がどんな顔をして言っているのか分からない。