モテ子☆モテ男の恋愛事情。



――可愛い。


第一印象がそうだった。

今まで出会った中で、一番だと思った。

ここまで、自分のモロ好み、どストライクな人に出会ったのは初めてで。

一目見たその瞬間に、堕ちていのかもしれない。


透き通るような肌は…本当にスベスベだった。

大きくてパッチリ二重の瞳は…吸い込まれそうなほど澄んでいた。

柔らかそうな唇から、心地良い高さの柔らかな声。


昨日、初めて接触した神崎ゆず。


折れてしまいそうなほど華奢な体は、驚くほど柔らかくて……

花のような甘くていい香りがした。


…………って。


馬鹿か、俺は。

これじゃあ、ただの変態じゃないか。


いきなり苦笑し始める俺を見た秋山は、ギョッと目を丸くして俺からあからさまに距離をとる。


「な、なん、だよ…」


慌てて表情を引き締めたところで。

秋山は引きつった顔のまま『変な奴』と憐れんだ顔して溜息まじりの声を出す。


おい。

そんな目で見るな!