確かに、秋山くんは上手い。
速水くんが秋山くんのことを『アイツは天才だから』って言っていたのもわかる。
洗礼されたプレイで、計算されたパス回しに、的確なシュート。
頭の良い秋山くんならではのバスケ。
だけど、速水くんは反対に。
予想できないプレイで、強引なパスにシュート。
ダイナミックなバスケを見せてくれる。
「二人ともすごいよ」
隼人がこの二人に憧れてるのがわかる。
あの日、泰くんが速水くんを見て興奮してたのがわかる。
だって、あたしもさっきから興奮しすぎて震えが止まらない。
「あたし…バスケのことよくわからないけど」
それは、バスケを知らない可奈も同じだったようで。
「すごいね……」
可奈の溜息にも似た言葉に、あたしは笑顔で頷いた。
本当に、すごい。
速水くんがモテるのは、あの容姿だけじゃなかった。
彼へ向けられた歓声が、ずっと鳴り止まなくて。
それに応えるようなプレイを速水くんがしてくれる。
相手チームにとってはそんなの面白くなくて。
速水くんが徹底的にマークされ、ファールギリギリの相手プレイに。
拳を握り締めたまま見守るしかなかった。

