モテ子☆モテ男の恋愛事情。



「やってくれるな……」


速水くんのダンクを見て、隼人はコートから目を放すことなく呟く。


その声はきっと、隣に座るあたしにだけしか聞こえなくて。

隼人の目が、憧れと嫉妬を含んだ色に染まっていることに気づく。


「やっぱ、すげえや…」


それが素直な感想で、本心ではあるけれど。

どこかやるせなさを感じてしまうのは、あたしが後ろめたいからなのか。


「…ムカつくけど、かっこいいんだよな」


そう言って、あたしの方へ視線を向ける隼人に。


「うん、かっこいい…」


あたしも素直に答える。


バスケの試合を見て、こんなにも胸が熱くなってドキドキしたのは初めてかもしれない。


試合は、速水くんの先制点により流れはうちの高校に向いたように思えた。


さすがに中学からずっと組んできた秋山くんと息ピッタリで。

エースと言われる二人のプレイは、3年生の先輩のプレイにも負けてないと思う。

だけど、相手チームもさすがは長年のライバル校だけあって。

かなり高レベルな試合に、誰もが固唾を飲んでいた。