モテ子☆モテ男の恋愛事情。



選手達が姿を現して。

体育館の熱気はさらに増す。

すでにアップ済みの、程よく温まった身体とその表情に。

いよいよだ、と心が弾んだ。


体育館中が歓声に包まれる。

そのせいで、ビリビリと体育館が震えてるような気がした。


みんな、いい顔してる。

高揚感、緊張感、それにいつもと違った引き締まった顔と闘志に燃えた瞳。


「キャーッ! 翔くん頑張ってー!」


どこからか響いてきた声。

派手めな彼女たちの、騒がしいほどの声援が体育館に響く。


……あたしだって。

と思う、自分にふと気がついて。

ギュッと拳を握りしめた。


頑張って、…翔くん。


わけのわからない対抗心を燃やして。

だけど、ここで叫ぶほどの勇気も度胸もないあたしは。


心の中で彼にエールを送ることしか出来ない。


スタメンの中に、当たり前のように速水くんと秋山くんがいて。

いつもの穏やかな“王子スマイル”はどこにもない真剣な顔。

程よい緊張感はこっちにまで伝わってきて、心拍数が上がっていく。

だけど、もうすぐ試合が始まるときのこの感じ…嫌いじゃない。