モテ子☆モテ男の恋愛事情。



バスケの試合を観に行くのは何年ぶりだろう。

遊びでバスケをやっていても、こうやって試合を観に行くことはなんとなく避けて今日まで来た。


中学ではバスケ部に所属していたけど。

引退してからは、後輩の応援にも行かなかったような薄情なヤツだったんだ。


教室の窓から、もう一度隼人たちの姿を目で追った。

何の話をしてるのか、豪快に笑う隼人の姿をボーっと眺めながら。


「……隼人には、一緒に行こうなんて、言えないよ」


ポツリと零したあたしの独り言。


だけどそれをしっかりと拾った可奈は。

何も言わずにあたしの頭をポンと撫でてくれた。


中学のとき。

隼人からバスケを奪ったのは、あたしなんだから。

隼人が高校でバスケ部に入らないのは、あたしのせいなんだから。



結局、隼人に試合のことを言えないまま土曜日になった。

うちの高校の体育館で9時から始まるらしいので。

8時半には可奈が家まで迎えに来てくれることになっていた。


朝からソワソワ落ち着かなくて。

何度も時計を見ては部屋の中をあっちに行ったりこっちに来たり。

珍しく家にいたお兄ちゃんには。

『まさかデートじゃないだろうな』

なんて、疑われたり。

制服着てる時点で、デートのわけないのに。