モテ子☆モテ男の恋愛事情。



「で、一緒に行ってほしいんだけど」

「うーん、別にいいけど……」

「お願い。一人で行くのはちょっと…」


顔の前に両手を合わせてお願いする。

さすがに一人で行く勇気はありません。

だって、昼休みのバスケだって。

あの人混みを考えたら、怖くて近づけないもん。


「秋山くんにも誘われてるんだよね……」

「いいけど、あたしバスケのことよくわからないよ?」


それでもいいなら…と言葉を続ける可奈に。

申し訳ないと思いながらも、お願いしますと頭を下げた。


仕方ないな…と言いながら外へと向けた視線が、校門から入ってくる隼人の姿を捉えて。


「隼人でも誘ったら?」


ほら、と指を指した。


「隼人、ね…」


気だるそうに歩くその姿は、いつもの光景で。

その近くには秋山くんもいて楽しそうに話してる。

本当なら、この時間に翔くんもいるはずだったんだけど。


『ゆずにまた会えるかなって思ったから』


…だから、急に思い出さないでよ。

熱くなった頬を両手で押さえて、可奈から逃げるように視線を教室の真ん中へと向けた。