言ってからすぐに逸らした視線。
だけど、そのときに見えたゆずはなんだか嬉しそうに見えたから。
こんなくさいセリフも、言ってみるもんだな…なんて思う。
……俺、ちょっとは期待していいかな?
ふと見上げた空は今日も快晴で。
朝のまだひんやりとした爽やかな風が、俺の熱くなった頬を撫でていった。
恥ずかしそうに俯いたままのゆずを、チラッと盗み見して。
たまに目が合えば、恥ずかしいながらも微笑んでくれる。
遠くから見ていたのは俺だけじゃなかったと言う事実が。
自然と俺を笑顔にしてくれる。
自意識過剰でもいい。
たまたまだったかもしれないけど、それでも、俺のことを気にしてくれたことがこんなにも嬉しいなんて。
「あのさ……」
校門が見えてきて。
もうすぐゆずとのこの時間は終わってしまう。
校内に入ったら、ゆずとなかなか話すことは出来なくなるから。
だから、その前に。
「来週の練習試合、応援に来て欲しいんだ」
ゆずが観に来てくれたら、いつも以上に頑張れるから。

