少しの距離を彼女と話しながら歩いていく。
バスケが好きな彼女と話のは楽しいし、会話も弾むし、自然と笑顔になっていた。
だけど、学校に近づいていくにつれて、彼女との会話も頭に入ってこなくなって。
会話をしながらも俺の視線は落ち着きをなくし始めていた。
みんな同じ方向へと向っていく同じ制服を着た生徒たち。
そんな中でも、すぐに見つけ出せてしまう自分は。
どれだけ彼女のことを見ているのだろう。
前を歩く集団のその前に、昨日と同じ後ろ姿を見つけた。
やっぱり、この時間なんだ…と思わず緩んだ口許。
そんな顔を見られて『どうしたの?』なんて怪訝な顔をされても、別に…と返すだけ。
「じゃ、俺先行くな」
「うん、じゃあね翔。また部活でね」
じゃあ、と片手をあげて、その後ろ姿の彼女を追いかける。
「ゆず!」
俺の声に反応して、ゆっくりと振り返る彼女は。
今日も相変わらず可愛かった。

