モテ子☆モテ男の恋愛事情。



『ゆずが好きなのはいいさ。まあ、応援はしないけど』

「は?」

『俺が気づかないと思った? まあ、秋山も気づいてるみたいだけどな』


…って言うか、俺、そんなにわかりやすいのか。

櫻井の言葉に、軽くショックを受けて。

だけど、今までずっと気づかないフリをしててくれたことには感謝してる。


『なあ、翔…』


突然変わった櫻井の雰囲気に。


「な、なんだよ」


途端、変に強張る俺の身体。


『ゆずのこと、傷つけるなよ?』

「どういう意味?」

『ハンパな気持ちなら、これ以上近づくなって意味』

「櫻井…?」

『ゆずが傷つく姿は見たくないし、ゆずを傷つける奴は誰だって許さない、それが翔でもな』


だから、絶対に傷つけるな、と念を押されて。

櫻井のその声が、いつも以上に緊張感を持っていたからか。

俺までその緊張が伝わってきて、嫌な汗が流れた。


「それって…――」

『ま、ゆずが翔を選ぶかはわかんねぇけどな』


どういう意味なのかと聞こうと思ったのに、いつものふざけた口調に戻った櫻井に話を遮られた。


『ゆずにフラれたからって、泣くなよ?』

「は? 泣かねえし。ってか、フラれる前提なのやめろよ」


だから、俺はいつもと同じように返す。

ケラケラ笑ってる櫻井に『ま、頑張れば』なんて馬鹿にしたように言われたから。

そのまま何も言わずに通話終了してやった。