「俺が告白したとき、彼女は一度だってそんなことを言わなかった。俺は、ゆずちゃんが言った言葉しか信じないよ」
「でも…」
「ウワサを信じたり、他人の言葉を鵜呑みにしたって、それが全部が全部本当のことじゃないって、翔が一番よくわかってるんじゃないのか?」
遊び人だとウワサをたてられて。
俺とキスしたとか、わけのかわらない誰かのウソを信じて迫ってくる女もいた。
彼女をとられた、とか。
何股もしてる、とか。
全部、ウソなのに。
…そう、俺が一番よくわかってる。
「ゆずちゃんは、ウソついたりしないよ。彼氏がいるならちゃんと言ってくれるはずだから」
違う、だって。
ゆずは櫻井のことを……
彼氏…って、言ったか?
確かに“付き合い長い”とは言ったけど、“付き合ってる”とは言ってない。
櫻井も“愛しのハニーに会ってきた”とは言ったけどゆずの名前を言ったわけじゃない。
でも、昨日二人がイチャつく姿を目の前で見たんだ。
抱き合って、見つめ合って、嬉しそうに笑う二人を目の当たりにしたんだ。
ゆずは櫻井に心を許していた。
学校では見ることの出来ないゆずを、櫻井は知っているんだ。

