モテ子☆モテ男の恋愛事情。



「翔、どうした?」

「は?」


それ、俺のセリフだから。


放課後、イライラしながら帰りの支度をしていた俺のところに。

早々と支度を済ませた櫻井が近寄ってきた。


ペラペラなカバンを見れば、中身なんて入ってないだろうけど。


「おまえのほうがどうしたよ」

「俺?」

「昼休み、どこ行ってた?」


気になって仕方ないなら、直接聞けばいい。

俺の言葉に一瞬目を見開いた櫻井は、すぐに片方の口角を上げてニヤッとする。


「内緒」

「は?」

「なーんて。愛しのハニーに会ってきたって言ったら?」


嫌味な笑みは健在、俺を見てニヤニヤとしまりのない顔を隠そうともしない。


「愛しのハニーって、いまどき言わんだろ」


馬鹿か、と鼻で笑いながらも。

それが誰なのか、気になって仕方がない。


「イチャついてきたわけだ」

「ん、まあな~」

「ふーん」


何だそれ。

俺に関係がばれた途端、学校でもわざわざ会いにいったっていうのか。