「で、昨日もいつものメンバーでバスケしてたらそこに速水くんが来たんだよね」
「で、知り合った?」
「うん、そう。って言っても少し話をしただけだけどね」
「なるほど」
納得、とばかりにウンウンと頷いた愛美。
校庭では、女の子達の黄色い声が聞こえてきて。
いつものバスケが始まろうとしていた。
その声につられるように視線を向けると、相変わらずキラキラして見える彼。
「美男美女、はぁ…絵になるわぁ」
「ん?」
「速水くんに、櫻井くん。それから…秋山くん! さぁ、ゆずが選ぶのは…!?」
ダメだ、完全に頭の中が新聞部になった愛美はもう止められない。
彼女の妄想の止められる人は、きっといないと思う。
「ゆずの初恋。…でも、本人はまた自覚なし? 三人の男たちの恋のバトル!」
「ま、なみ?」
「う~ん、面白くなりそう!」
愛美にはもう、あたしの声は届きません。

