モテ子☆モテ男の恋愛事情。



なんとなく出来てしまったあたしたちの距離。

速水くんの声が、若干低かったように聞こえたのは気のせい?

チラッと見えた彼の表情からは、何を思っているの感じ取ることはできなかった。


隼人には、そんな速水くんを見て何か思い当たるところがあるのだろうか。

ニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべていた。


「まあまあ、そんなに怒るなよ」


隼人の言葉にキョトンとするあたしとは反対に。

あきらかに不機嫌な顔をした速水くん。


「じゃ、俺先行くわ」


マイペースな隼人は、ヒラヒラと手を振りながらあたしたちを置いて行ってしまう。

その後ろ姿を、呆然と見送った。


「俺たちも行こうか」


そこにはもう不機嫌さは感じられなくて。

フッと笑った速水くんの横顔は、ほんの少し困ったようにも見えた。


「う、うん。そうだね」


隼人が去ってしまえば。

途端に気まずい雰囲気になってしまう。


昨日みたいに話せたらいいのに。

今は、何を話したらいいのかわからない。