今まで なんとなくで生きてきた

5人家族。+ 1匹
父、母、弟2人 愛犬ノンタ


ルックスはまあまあ良くて

男に困ったことはないし
友達もそれなりにいた


何に対しても欲もなければ
やる気もない

偏差値56。
クラスでは35人中16位
身長156cm

どこにでも居そうな
普通の女子高生だ

ただこの子には1つだけ。

生きがいがあった。



この話の始まりは

小さな小さな奇跡から始まる。



4年前
2010年 9月

大型イベント用ホールにて。




がやがや がやがや




「 乃亜〜! こっち!」


チームメイトが私を呼んだ。



私、 杉崎 乃亜 当時中学2年生 13歳



有名な ダンサー 「natumi」 が
教える超人気ダンススクールでダンスを習う
普通の 女子中学生だ

そして私を呼んだ
この子は チームメイトであり幼なじみの

遠藤 舞 。当時14歳。


一言で言うと
姉の様な存在なのである。



「 いたいた! 」



私は舞達の元へかけつけ
その場でしゃがんだ。

「 ドキドキする! 」


「 大丈夫!頑張ろう! 」



レガーズという ダンスグループに所属し始め
早、1年。


8人で 練習してきて

初めての 大きい大会が始まろうとしていた。




「 乃亜!頑張れよ 」




声をかけてきたのは
横尾 遊大 当時15歳



家が近くて 小さい頃よく遊んだ
しいていうならば幼なじみ



私よりも全然ダンスの才能もあって
全国の大会とかにもしょっちゅう出ている


悔しいが あこがれの人でもある




「 遊大!!!遊大もな! 」


遊大が話しかけてくれた事によって
私の心は一気に落ち着いた


「 next!! raygers !!!」


よし!!行こう!!!!



私達は
ステージの上で精一杯のダンスをした


無事に終わり


ステージ裏に降りた


「 おつかれ〜〜! 」



夏美先生の声


はあ、やりきった!

その達成感で8人は満たされた

「 next!!〜〜〜〜」

次にステージに上がったのは

この大会の
優勝候補とされていたチームだった


私達は夏美先生にいわれ

休む日まもなく観客席に座った





自己紹介が始まった


身長170はあるであろう男性の中でも


目に止まったのは

160弱のセンターの少年だ



ダンスが始まった


その途端

私は 全身を何かで締め付けられるような


心をえぐられるような


そんなきがした



センターの男性

推定 15さい??



高校生のチームメイトに

混じって踊る彼は


光り輝いていて


流れ星が キラキラ〜って


そんな気がした


笑った時に

でる八重歯は 私の心を打ち付けた


何に対しても

努力をしたことが 無かった私には

何に対しても

一生懸命になったことの無かった私には



初めて感じる

愛おしさだった



私は 13年目にして


名前も知らない 彼に




恋 をしたのだ







だが


ダンスが終わると 目を離した隙に


その人を見失ってしまった




1人で ホール中を探したが



見つかることは無かった



チームメイトに話すと



彼等は隣県の


有名な ダンスチームだという



「 好きになった 」

というと

「 好きってそんな甘いもんじゃないよ (笑)」




「 2度と会えないかもよ(笑) 」



言われた



そりゃそうか



うん


まあいっか



そう 考えないように
忘れようとしたけど



どうしても

彼のダンスが

彼の笑顔が忘れられなかった



ん〜〜〜〜〜〜〜



恋を知った中2の夏の終わり





スタート地点にたった

中2の夏