「どうも、犯罪者さん」



無機質な灰色の空間にパイプ椅子が置かれただけの部屋に入る。



正面の窓越しには自殺少女だった通り魔殺人犯がいる。



「どうも、久しぶりだね」



「囚人服っていうのそれ?似合ってるよ」



皮肉混じりにそう言うと彼女も

「それはどうも」

と意地の悪そうな顔でそう返した。