「緋南―!!朝よっ、起きなさい―!!」
「起きてるよ?」
 緋南の部屋がある2階に向かって怒っているお母さん。朝ご飯を食べようとキッチンにいた緋南を見てびっくりしている。
「起きてるならご飯つくってよぉ」
「だって、まだ起きないと思ったんだもん」
 なにやら口に入れて言い訳をするお母さんは無視。緋南が遅刻するっての。
 ピンポーン
「あっ、優奈!!やばっ」
 インターフォンのカメラをのぞいている優奈が映っている。
「じゃ、行ってくるねっ」
「あっ、緋南ぁ!!お母さんのお弁当~!!」

「おっはよ♪」
「おはよう♪」
 お上品に笑う、親友の風見優奈。
 お互い立派な高校受験生。
「今日、数学って太田先生だったよね?」
「うん、晴丘先生が風邪だから、合同だって言ってたね」
「ああ見えてか弱いんだねえ~、太田先生!!」