霧も濃くなる。


…だから気づかなかったんだ。


がさっ。


「え…!?」


その物音が聞こえ、びっくりした私は歩いていた脚の力を緩め、視界が悪くて転んだ。


…うそでしょ?!


地面についている感覚がない。むしろ落ちている気がする。


誰かがいってた。


「あそこには大きな崖があるから気をつけたほうがいいよ。」


と。


ああ、このまま私は死ぬんだな。


あまりの出来事に気を失ってしまった。