目を覚ますと、ベッドの上だった。
俺を心配そうに見つめているエマと目が合う。




「マオさま」

「・・・エマか」




ゆっくりと数回瞬きをし、自分の置かれた状況を思い出す。
なぜか、記憶がぼんやりとしていて思い出せない。




「俺は・・・、どうしたのだ」

「・・・それは、あの・・・」




エマは、躊躇い言いよどむ。
そんなエマを見つめると、服の下に白い包帯のようなものを見つけた。



「お前、それはどうしたのだ」

「え・・・」




エマの視線が自分の首元に映ると、一層困惑の色が強くなる。




「なんでも、ありません」

「・・・なんでもないことないだろう。なにを隠してる」

「隠してなど・・・」




ギュッと服を手繰り寄せその包帯を隠すようにする。
なにかを、隠していることは確かだった。