愛しの魔王サマ



だからこそ。
俺は、この命を大切に生きなければならないのだ。



エマやアドルフやルカ、チチ・トトが繋いでくれたこの命を。
俺は懸命に生きると決めた。




「わぁ!綺麗ですね!」




エマが嬉しそうな声をあげる。
見渡す限りの花畑。
こんなところがあったのだな。



「聞いた話だと、今の時期だけなんだって。この花は種を作るとすぐに枯れて、その種が落ちてその次の年にまた花を咲かせるらしい」

「そうか・・・。だからこそ、こんなにも綺麗なのだろうな」




ルカがマメ知識を誇らしげに披露する。
俺はルカの頭をよしよしと撫でてやると嬉しそうに肩をすくめた。




「お弁当を作ってきたのです。皆さんで食べませんか?」




エマがそう提案し、皆で昼食にすることにする。
賑やかな食事。
暖かな空気。


皆の笑顔。



ああ、なんて幸せな光景であろうか。