そして、それぞれにあちこちで聞き込みを行い、呪術に詳しいもの、魔剣について知っているものを探し回った。





―――――――・・・




「なんでなんにもわかんねぇんだよ・・・」

「こんなにも、手がかりの一つもないなんて」



結局、有力な情報が得られないまま一行は城に戻ってきていた。
一刻の猶予もないと言うのに。



もう、どうすることもできないのか。




「・・・実は、マオさがま見たと思われる本が見当たらないのです」

「え?」

「その本も確かにここに隠しておいたはずなのですが・・・」

「消滅の方法が書かれた本ですよね?」



エマの問いに、アドルフは小さく頷く。
確かに、魔王について書かれた本はすべてここに隠しておいた。

マオにばれない場所を考えた時、薄暗いこの場所なら暗闇の嫌いなマオが周りの物を気にすることはないと。




それなのに。