「その顔は、勉強ができないからって言う顔ね。」はぁ。気が重いって言うのに、皆、水を差すような事ばっかり。
「私だって分かっているのよ。自分が勉強ができないから、仕事もできないんじゃないかって。だけど、私はそれなりに自分で気持ち切り替えて、明日を迎えようとしているの。
だから、彩香たちにそう言われると正直言って、明日が不安になる。」
ただでさえ、自分でも分かっている事なら尚更。
「そうね。ごめんなさい。莉子、何かあったら連絡してちょうだいね。」彩香は、少し笑ってた。
「うん。じゃあ。」今日私は、早退する。
荷物の準備とか色々あるから。
もう時間だ。カバンを持って、昇降口に向かう。