一寸の喪女にも五分の愛嬌を

(やっぱり、何かあるんだ)

 私が出社してはまずいことが何かある。


 それは何?


 考えられるのは、流されている噂のこととか早川さんのことや転職のこと。

 何か私に処分が下されるような事態が起きているのだろうか。

 これはいわゆる出社停止というものなのか?

 そして成瀬は、そのことを知っているから私の出社を阻止する役を買って出たのかもしれない。

 頭を強く叩かれたような衝撃を受ける。

 成瀬が心配してくれていると、いい気になっていたのはやはり思い上がりだったことを知ってしまった私は、一気に全ての力が抜けきってしまった。

 気力もごっそりと抜け落ちた。


「…………わかったわ」


 長い沈黙の後、私は押し出すように言う。

「今日は休むわ。それで? 明日は行けるのかしら?」

『えっと……それは、今夜また先輩のところに行きますから』

 やっぱり、と唇を噛みしめる。

 明日以降の出社状況も即答出来ないなんて、風邪のためだけではないと言っているも同意だ。やはり、私は何か処分対象になっているのかもしれない。