ガクンガクンガクンガクン

ガタゴト ゴゴゴゴ…

振動が更に増して、

「わぉわぁわぁ…」

声を出すと、声まで揺れている。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

この振動は苦情が来るかもしれない。

早く旅立たないと…。

早く。

騒音に似つかわず、現時刻の時計の秒針は丁寧に1秒づつ刻んでいる。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

早く、早く…!

急かす僕の気持ちとは裏腹に

プシュ…


「あれ?」


僕の願いが全く叶わずに騒音がピタッと止まる。
おまけに、現時刻を示す時計まで止まった。

「なに止まってんだよ。クソッ…」

僕は握り拳を高く上げて、未来へのセットした時間の時計へ勢いよく振り下ろす。


ガシャーン!!


「クソッ…ん?」

止ていた現時刻の時計が動き出す。

「んん?」

目が回るぐらいに早いスピードで、時計の針が回る。


「っええ?」

ピカ一

眩しい光が僕の目を閉じさせると同時に

ドカーン

激しい爆発音。


…確かに、爆発音を聞いた所までは覚えてるけど

僕の記憶はここで途切れて


気付いた時には、見知らぬ場所にいた。